KPGC10といえば、現在入手可能なキットとしては、フルディテールのタミヤ製と旧イマイの再発であるアオシマ製があって、構成やリアリティに時代を感じてしまうアオシマ製はともかく、S20エンジンやシャシーまでリアリティたっぷりに再現されたタミヤ製こそ、KPGC10のひとつの決定版といえる内容だが、ボディのディメンションに若干のデフォルメが加えられていて少々違和感を感じてしまうのがちょっとした不満。その点ではこのフジミ製はしっかりとしたプロポーションで、個人的にはお気に入りの一品。
とはいっても、バスタブ式のインテリアのサイドトリムにはアームレスト、レギュレーターレバーなどが省略されているとか、フロントストラットのピボット部の加工をしないとステアリングが切れないとか、フロントグリルのメッシュ部分がモールドでリアリティに乏しいといった細かな不満はあるのだが、一方でインストルメントパネルは一体モールドで少し緩さを感じるタミヤ製に対して、こちらは細かなパートに分割されていてリアリティたっぷりに仕上がるのは嬉しい。
ぜひ、レーシング仕様と併せて多くのモデラーの方に手掛けて頂きたいキット。 |