橘型駆逐艦 橘 (プラモデル)
●松型をさらに急造量産化にした橘型(改松型)。

●従来の駆逐艦に比べ急造能力の高かった松型ですが、海軍はさらにその能力を高めることを要求します。
●工作に時間が掛かる局線構造を、直線構造に変更しさらなる量産性を高める方針がとられます。
●この改松型として建造されたのが、「橘」型です。艦種部は、フレア(吃水線から甲板の縁までの波よけ曲線)を止め直線を使った構造に変更しました。
●このため、艦首部の平面の形状は鋭角的にとがったものになり、松型と大きな違いになりました。
●艦尾も円形からクルーザースタンと呼ばれる、直線形状に変更されました。
●この様な工作から、終戦までの約8カ月間に14隻が竣工しました。
●これらの松型、橘型の一部の艦は、復員事業に従事後、中華民国海軍に賠償艦として引き渡されました。
●他国に引き渡された賠償艦の多くがスクラップとなったのに対し、中華民国海軍に引き渡された蔦、楓、初梅の3隻は、同じく賠償艦として引き渡された海防艦共々、中華民国海軍の戦闘部隊の主軸を構成し、台湾海域周辺で起きた中国人民解放軍との戦いに身を投じることになります。

●本キットでは、これらの特徴を再現すべく努力しました。
●特に艦首部の独特な舷側鋼板の貼り合わせ部分の表現には、力を注ぎました。