プラモデルの場合、スライド金型というよりは、金型の一部にカムを使用したカム成型金型だと思うのですが 基本的には、下型はΩ型なのに対し上型の成型部を分割したもので、下死点への移動時に カムにより斜めから分割した成型部が進入して成型する金型です。(上カムの場合) これにより、単純な上下移動の金型では∩形状が限界なのに対して 下・上斜め左右の三ヶ所から成型するのでΩ状の断面が出来上がります。 この結果、キャノピー上部中央にスライド部の接合面に起因するパーティングラインが発生します。 この部分の技術は日本が突出しており、特に今回のユーロファイターのキャノピーは脱帽モノです。
近年では、プレス方向から見て側面のモールドを充実させる目的でも使用されております。 (例:1/72トランペッターフランカーシリーズのBランナー1/2) 当然、カムを配置すると金型内でスペースをとりますので、このようにパーツ間隔が大きく開くことになります。 また、型費が高くなる(ピンキリですが購入品の場合カム1個につき数十万から百万越えも)、メンテが大変 などのデメリットがあります。
|