商品説明
【解説】
[車輛軽量化の先駆10系客車]
●客車の軽量化は機関車のけん引能力を増してスピードアップにつながり、又、線路への好影響などメリットは大きいのですが、国鉄でも戦後欧州の技術に注目し、これを導入して軽量客車を製作する事になりました。
●昭和30年、最初に姿をあらわしたのは当時その活躍が待望されていた三等寝台ナハネ10形、及び基本的な座席車ナハ10形の試作車で、床板にキーストンプレートと呼ぶ波板をはって台枠中ハリを省略し、屋根まで鋼板で張り上げたボディーと一体溶接してセミモノコックとした車体には軽合金無塗装の折戸が銀色に輝き、まさにスイスの客車を思わせる美しいものでした。
●特に、ナハネの車体スソを内側にしぼった限界いっぱいの広巾ボディーはその後の電車、気動車、客車に広く採用されました。本キットの4輛のうち、ナハ10はデッキの折戸を廃し通常の開き戸に直した量産型、ナハフ11はその車掌室付、オロ11は当初ナロ10として製作されたこの系列唯一の「特ロ」の低屋根冷房化版、スハネ16は当初オハネ17として製作された二等寝台車のクーラー取付後の形式です。このオハネのみは旧型車の台枠を採用したセミ新車で、台車もスハ43のTR-47を流用しているので他よりかなり重いのです。
[一味違う改造荷物車マニ37]
●電車化の進展とともに余剰となり、冷房化の対象からもはずされた旧特ロ、スロ50、51、60、スロフ53等から格下げ改造(S41~43年)された荷物車マニ37形は、他の旧型荷物車とは少々毛色が違っています。第一の特徴は床構造にあり、パレット輸送に対応する為、床桟のないフラットな床面で、パレット(キャスターの付いた荷台)を固定する金具が付いています。
●急行列車に併結(特に200番台のものは最新の14系とも併結可能。取説図参照)される為全車青15号塗装で、これも旧型荷物車中では異色です。更に、本キットのスロ60からの改造グループでは、特ロ時代からの片デッキ(車掌室側)の妻が初期切妻客車特有(スロ60は戦後まもなく作られた我国初のリクライニングシート付2等“特ロ”)のスタイルを残し、客車ファンから「キノコ」「食パン」等適切なニックネームで呼ばれていたものです。
●本キットのタイプでは更に、荷物車改造時に反対側にも出入台を追加して両デッキとなり、両妻板で異なった表情を見せるユニークさです。尚マニ37の中には異端車として戦前のスハ32から改造されたものがあり、これはGMキットの丸屋根マニ36をブルーに塗装して再現できます。
【編成例】
●本セットのモデルとなった急行「日南」3号(1973)、都城~宮崎(→大阪)
C57+マニ36(60)+スハネ16+オロ11+オロ11+ナハ10+ナハ10+ナハフ11
●マニ37-200の特異な運用、急行「西海」(1978)
EF58+マニ37-200+以下オール14系座席車
【商品内容】
●このセットは車輛軽量化の先駆けとなった10系客車と、改造パレット荷物車マニ37の5両編成です。
●座席車のナハ10、ナハフ11はデッキの折戸を廃して通常の開き戸に変更した量産型です。
●オロ11はナロ10として製作された10系唯一の「特口」の低屋根冷房化改造車です。
●本キットのマニ37はスロ60からの改造車で、特口時代からの片デッキの妻板(車掌室側)が初期切妻型客車特有の形態を残しているタイプです。
●荷物車への改造時に反対側にもデッキを新設して両デッキとなり、前後で異なった表情を見せていたタイプをモデルとしています。
※台車、車両マーク、ステッカーは別売です。
【セット内容】
●マニ37(台車:TR23)
●オロ11(台車:TR50)
●スハネ16(台車:TR47)
●ナハ10(台車:TR50)
●ナハフ11(台車:TR50)
【別売アイテム】
●台車:No.5001 TR50、No.5003 TR47、No.5024 TR23
【カラーガイド(GM鉄道カラーNo.)】
●車体:青15号(SP-07)
●オロ11の等級帯:ライトグリーンA(SP-34)
●屋根:銀色(SP-08)
●マニ37の屋根:ダークグレー(SP-35)
●床下機器:黒(SP-10)
●表面保護:クリアーコート光沢(SP-40)またはクリアーコート半光沢(SP-44)
※アルミサッシ窓枠を銀色、Hゴムをつや消しライトグレーでふちどるとモデルが一層ひきたちます。
【備考】
●塗装について:塗装前にあらかじめ成型部品を中性洗剤でよく洗って乾燥させてください。
●パッケージサイズ/重さ : 20.4 x 16.6 x 3.2 cm / 246g
商品仕様
- 商品コード
- 108
- JANコード
- 4946950910807
ご購入について
※こちらの商品は一世帯(同一住所) 2 点までとなります。